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先が見えてきたゴーン被告の身勝手な記者会見

| 未分類 | 個別企業編 | 日本 | 日産自動車 | 欧州 | 事件 | 2020年1月11日 |

先が見えてきたゴーン被告の身勝手な記者会見

 昨年末にレバノンに国外逃亡したゴーン被告は、日本時間1月8日の夜10時から逃亡先のレバノン・ベイルートで「記者会見」を行った。その直前に会場内に入れる報道機関を指名し、世界で約60社の報道機関だけが会場内に入れた。日本では朝日新聞、テレビ東京、小学館だけが入れている。

 小学館はよくわからないが、朝日新聞とテレビ東京は日頃の反日本当局の報道姿勢が「評価」されたのであろう。

しかしその記者会見の内容は事前から十分に予想されていた通り「自分は無実である(そこで持ち出した証拠らしき文書は、公判前整理手続きで検察側から提供された資料をくすねてきたものである)」「日本は人質司法で人格が無視されており、公正な裁判が行われず無罪が勝ち取れない(犯罪を犯しているのであるから、無罪などありえない)」「それでより自由な国で(レバノンのことを指しているようであるが、カネで何とでもなる国という意味にしか聞こえない)裁判を受けたい」の繰り返しであった。

 ただその中で「自分は日産自動車からクーデターで追放され、陰謀で逮捕された」とも繰り返し、その首謀者として西川(さいかわ)前CEO、ハリ・ナダ専務執行役員、豊田正和独立取締役ら数名の名前を挙げていた。

 このうち西川CEOら大半の「首謀者」はゴーン被告自身が選んだはずで、世間によくある社内クーデターである。またそのクーデターに至った経緯として2018年10月ころからルノーと日産自動車の合併を計画していたところ、同年11月19日に突然に逮捕され、3日後に一切の役職を解任されたとも繰り返している。

 ここは少し詳しく付け加えておくと、ルノーによる日産自動車の合併は2015年にも持ち上がっている。その時の推進者は当時フランスの経済産業大臣だったマクロン大統領である。マクロンはルノーに対する15%のフランス政府持ち株比率を強引に倍にする特例を、ルノー株式を買い増してまで株主総会で承認させたが、この時は日産自動車CEOを兼任していたゴーンが反対して合併は見送られた。

 この時点では日産自動車CEOを兼ねるゴーン被告が同社の少数株主の利益を代表する立場でもあるため、簡単に合併に踏み切れなかったと解説されていたが、単にゴーン被告は親会社ルノーの報酬(700万ユーロ=8.5億円ほど)に比べて、日産自動車の報酬は今回問題となった後から受け取る部分も含めて20億円にも達していたため、単に「大きいほうの財布が消えてしまう」事態を避けようとしていただけである。

 そして2017年4月に「腹心の」西川を後任CEOに指名して自らは代表取締役会長となった。ここでいう「腹心」の意味は、ゴーン被告が最も「ルノーのために日産自動車を食い尽くせる人材」と考えただけで、西川の経営能力に期待したわけでも何でもない。事実日産自動車の業績は、その直後から急激に悪化しただけでなく、完成車検査の不正なども露呈してくる。ゴーンにとって西川が完成車検査の不正を指示していたことが問題ではなく、それが露呈してしまった(隠し通せなかった)ことが問題だったはずである。

 そして会長として一段と高い位置から日産自動車を支配することになったゴーン被告は、2018年10月ころから「自らその手」でルノーと日産自動車の合併に取り掛かる。ルノーより大きな財布(日産自動車)が消えてしまうことを避けようとしていたのではなかったか?

 実は当時のゴーンの青写真ではFCA(フィアット・クライスラー)との合併も合意寸前となっており、それに日産自動車と三菱自動車も加えると「世界最大の自動車グループのCEOになれる」との夢が実現しそうになっていたからである。

 ところが西川CEOにとってこれは「恐怖」でしかない。日産自動車の業績不振や経営能力を見てゴーンはとっくに西川に見切りをつけており、当然のように西川には「新会社」の重要ポストなど用意されているはずがなかったからである。

 それを知った西川は東京地検特捜部に駆け込む。西川はルノーとゴーン被告への忠誠心だけでCEOの座をつかみ、犯罪とされたゴーン被告の不正もほとんど把握し、自らも「おこぼれ」に預かっていたため、東京地検特捜部への説明にも時間がかからなかったはずである。

 実務を担当していたハリ・ナダ執行役員らは司法取引で免責として安心して協力させ、経済産業省出身の豊田正和独立取締役は、経済産業省が支配する官邸にかけこんで、側面支援を依頼したはずである。

 ゴーン被告の言う「日本政府の協力」とは、この部分を指すはずである。

 ゴーンの記者会見から「ほんの一部」しか書けていないが、だいぶ明らかになってきた「肝心の逃走経路と協力者」「各種情報の流れた経路と、明らかな目くらまし情報と、どの時点で誰がどこまで承知していたのか」「関西国際空港を選んだ理由」「今後予想されるゴーン被告とレバノン政府の思惑」「レバノンで裁判が行われるとどういう不都合が出てくるのか」「最終的にゴーンの命運はどうなる」など書きたいところが山ほど出てくるが、順番に書くつもりである。

2020年1月11日

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