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横尾宣政が初めて語る、本当のオリンパス事件 【1】 

| 個別企業編 | オリンパス | 2021年12月29日 |

横尾宣政が初めて語る、本当のオリンパス事件

【1】はじめに

  2011年11月に発覚したオリンパス事件とは、複雑怪奇な事件全貌のほんの一部を強調して都合よくまとめあげたものでしかない。当然に真実が大幅に歪められており、またいくつもの重要な真実が無視されている。オリンパスは、急激な円高(プラザ合意)による業績悪化を補うため、山一證券に誘われた保証付きの資金運用を始めることにした。勿論、元本と運用利回りを保証されている限り、オリンパスには何の心配もなかったし、運用の実態を気にすることもなかった。

 ところが第一次証券不祥事(損失補填問題)によって損失補填のルールが厳しくなり、証券会社や信託銀行の保証契約は全て反故にされてしまった。オリンパスにも、意識していなかった450億円の損失が降りかかってきた。途方に暮れたオリンパスは、外資系証券に多大な手数料を払って決算対策商品という得体のしれない商品を購入し、92年3月の決算を取り繕った。

 しかし、そのような姑息な決算対策を繰り返すうちに450億円の損失は拡大し、99年には900億円まで膨れ上がったのである。そして、金融ビッグバン(会計基準変更)が更にオリンパスを追い詰めていく。簿価会計(価格が変動しても、購入価格で評価ができる)が認められなくなったオリンパスは、決算対策商品が抱える900億円の損失を計上しなければならなくなったが、当時の経営者には、損失計上を行う思い切りがなかった。そこで、決算対策商品の含み損を簿外に移すことにした。これが粉飾の始まりである。
 
 そこで来年早々から、これまでほとんど理解されていなかった複雑怪奇なオリンパス事件の「本当の姿」を連載で明らかにしていく。文中ではほとんどの登場人物が実名で出てくる。これが「横尾宣政が初めて語る、本当のオリンパス事件」である。判断は読者の良識にお任せしたい。

横尾宣政の経歴
1954年(昭和29年)兵庫県姫路市出身。78年京都大学経済学部卒業後、野村證券に入社。金沢支店、東京第二事業法人部、野村企業情報、ワッサースタイン・ぺレラ社(米国)、浜松支店、営業業務部、高崎支店、新宿野村ビル支店に勤務。98年5月に野村證券を退社して、グローバル・カンパニーを設立。2012年2月16日に金融商品取引法違反で逮捕、同年3月7日に詐欺罪で再逮捕、2013年6月11日に組織犯罪処罰法違反で再々逮捕。966日間の勾留後、保釈。最高裁での2年3ヶ月の審議後、有罪が確定。2019年8月16日に収監される。2020年11月19日に仮釈放。