2020/09/18(金)

11時07分32秒

闇株新聞

世界の出来事を独自の見解で読み解く 刺激的金融ブログ

検索

■闇株新聞はThe Stray Timesに変わりました。■

闇株新聞はThe Stray Timesに変わりました。

■下記のバナーをクリックしてください。■

闇株新聞はThe Stray Timesに変わりました。

急落する世界の株価の「下値目途」とは?

| 未分類 | 中央銀行・金融情勢・提言編 | その他 | 日本 | 欧州 | 国債・債券市場編 | 世界 | 米国 | 株式編 | 世界 | 日本 | 2020年3月13日 |

 世界の株価急落が止まらない。昨日(3月12日)のNYダウは2352ドル安(9.99%安=ブラックマンデーの22.6%安以来の下げ幅)の21200ドルとなった。この水準は2017年6月以来であるが、NYダウは(世界の株式市場もほぼ同じであるが)2回目の中国ショックのあった2016年初めの約16000ドル、あるいはトランプ当選直後の約18000ドルに近づいていることになる。

 これまでの米国の(世界全体の)株式市場は、多少の悪材料が出て調整したとしても短期間で終了し、すぐに何事もなかったように上昇相場に戻り、NYダウはつい1か月前の2月12日に29551ドル(終値)の史上最高値を更新していた。

 それが2月21日を境に「壊れて」しまった。続く22~23日の週末にイタリアと韓国でコロナウイルスの感染者数が爆発的に増え、米国も含めて世界的な感染拡大・経済活動の低迷・企業業績の悪化などの懸念から、週明け24日から世界的な株価の暴落となっている。NYダウは2月12日の史上最高値から昨日まで28.2%の下落となっている。

 その間に3月3日にはFRBが0.5%の利下げを行い、短期金融市場への資金供給を1日当たり1000~1200億ドルから1500億ドルに拡大している。またECBも12日の理事会で利下げは見送ったものの(確かに何の効果も期待できない)、社債を中心に年末までに1200億ユーロの資産購入(市場への資金供給)を行い、また資金繰りの苦しい域内銀行に対して政策金利で(ゼロである)特別資金供給を再開するなどの追加緩和策を決めている。

 しかしNYダウはその3日の緊急利下げの日に785ドル安の25917ドルとなり(それでも現在の水準よりまだかなり高い)、昨日の欧州株式市場は米国が欧州からの入国制限を強化したこともあり、ドイツのDAX指数は2月19日の13789ポイントの史上最高値から、昨日(3月12日)の9161ポイントまで、33.5%も下落している。

 日経平均も悲惨な状態で、本日(3月13日)朝方に16690円まで下落し、3時の取引終了時点では1288円安の17431円となっている。世界的な株価急落前の2月21日の23386円から25.4%の下落となる。

 今回の世界的な株価暴落の直接的原因は、もちろん中国発コロナウイルスの世界的蔓延と、それを受けた世界的な経済低迷と企業業績の悪化懸念によるものである。そしてこれまでの世界の株式市場なら、状況が同じでもかくも暴落とはならなかったはずである。

 しかし今から考えてみると、昨年秋ころから「気になる兆候」が表れていた。まず世界的な株価上昇にもかかわらず、世界の(特に米国の)長期国債利回りも下落していた。普通は世界的な株価上昇=世界的な景気及び景気見通しの改善=世界的な長期国債利回りの上昇(国債価格の低下)、あるいは世界的な株価下落=世界的な景気及び景気見通しの悪化=世界的な長期国債利回りの低下(国債価格の上昇)となるはずで、過去からずっとその通りになってきた。

 ところが昨年の秋ころから、株価上昇と長期国債利回り低下(国債価格の上昇)が「同時に」起こるようになっていた。つまり過去からの公式が「ほとんど初めて」使えなくなっていたことになる。そのころは金融緩和による世界的な投資資金の余剰で、株式市場も国債市場も「同時に」バブル状態であるからと思われていた。

 さらに同じ昨年秋ころから、FRBが利下げを行っているにもかかわらず短期金融市場でドルが大幅に不足するようになり、FRBは連日大量の短期資金をレポ市場に供給し、ようやく短期金利の跳ね上がりを抑えていた。

 この状態は3月3日の緊急利下げ時にさらに加速し、FRBは1日で1200億ドルの短期資金を供給し、今週後半には1日当たり史上最高額の1500億ドルに供給量を増加させている。通常の利下げは、低金利により追加の資金需要を引き起こして経済活動を活発にするためであるが、米国市場では短期市場で必要なドル資金を調達できない米国内外の銀行、新興国(中央銀行)それに一般企業が「ひしめいて」いたことになる。

 つまりいくら市場にドルが有り余っていても、そのドルが調達できないほど信用状況が低下してしまった内外の銀行や低開発国の中央銀行や一般企業が存在していることになる。

 また株価が上昇しても長期国債利回りまで低下していた理由は、米国債には低格付け債券や同ローンから逃避した資金の受け皿としての側面があり、昨年秋ころから低格付け債券や同ローンから資金が大量に逃げ出し、米国債に向かっていたことになる。株価暴落中はその動きが加速したことにもなる。
 
 米国10年国債利回りは年初の1.92%、株式暴落が始まる直前の1.47%(すでに利回りが低下していたことに注意)、FRBが緊急利下げした3月3日が1.00%、株価がさらに暴落した3月9日には一時0.36%と、だんだん「パニック的」に利回りが低下していたことになる。

 これは低格付け債券や同ローンからの資金逃避が同じように「パニック的に」加速していたことを意味する。

 本日(3月13日)東京時間の米国10年国債利回りは、世界的に株価が暴落したにもかかわらず、夕方には0.90%まで上昇している。

 これは低格付け債券や同ローンからの資金逃避が一段落したことを意味し、同時に世界的な株価暴落も徐々に落ち着きを取り戻す「兆候」であると考える。

2020年3月13日

■闇株新聞はThe Stray Timesに変わりました。■

闇株新聞はThe Stray Timesに変わりました。

■下記のバナーをクリックしてください。■

闇株新聞はThe Stray Timesに変わりました。