2022/05/16(月)

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ウィルス対策【2】    横尾宣政

| 未分類 | 2022年5月16日 |

 ウィルス対策(2)   横尾宣政

 岩手県の「岩手サファリパーク」でエミュー3羽が死に、検査の結果、このうちの2羽から鳥インフルエンザウィルス「H5亜型」が検出された。岩手県は、施設内にいるエミュー2羽とダチョウ8羽を殺処分し、施設から半径10キロ圏内の鶏肉・卵の搬出を禁じた。北海道でも、網走市と釧路市等、4例の鳥インフルエンザ発生が確認されている。

 4月4日には、札幌市内で高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染したキタキツネが発見されたが、これは国内で哺乳類が感染した初めてのケースである。また、4月8日には、高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染したタヌキが、札幌市内で発見されている。

 2003年以来、世界では20か国以上の国でヒトへの感染が確認されており、中には、エジプト(発症者359人でうち120人が死亡)、インドネシア(発症者200人でうち168人が死亡)、ベトナム(発症者127人でうち64人が死亡)のように多くの発症者が出ている国もある。

 幸い日本においては、哺乳類が感染した事例は1件もなかったが、哺乳類が鳥インフルエンザウイルスに感染し始めたことで、「動物由来感染症」に繋がる恐れが強くなってきた。鳥だけでなく、哺乳類に感染するウィルスが出てきたのであれば、動物からヒトに感染する可能性も考えなければならない。

 従来から「動物由来感染症」として有名なのは、狂犬病(犬)・エボラ出血熱(猿)などであり、これらは極めて致死率が高い。また、最近では、タヌキ・ハクビシン等から感染したSARSが流行した。

 野生動物の感染で怖いのは、彼等からヒトに感染する可能性が高いにも拘わらず、彼等の中で感染が広がっていることに気が付かず、彼等の死体が発見されるまでその実態が把できないことである。その為、人間に対する医療従事者だけでなく、獣医の協力も重要になってくる。近年、田舎にいた野生動物が、餌を求めて都会に入り込んできており、散歩の過程でペットが罹患する可能性も出てきている(野生動物の糞尿から)。

 「動物由来感染症」には、動物から直接感染するケースもあれば、ペストのように、ネズミに取りついたノミやシラミを経由する間接感染のケースもある。哺乳類に入り込んで増殖するウィルスに変異したあとは、あらゆるケースを考えて対策を考えなければならない。

 鳥インフルエンザウイルスは、鼻やのど、肺などの呼吸器粘膜で増殖する。そこで、筋肉注射や皮下注射ではなく、不活化した鳥インフルエンザウイルスを、目や鼻に噴霧するワクチンが考えられていた。

 ウィルスが最初に取りつく鼻等の粘膜に接種することは効果的だと思う。しかし、免疫応答を目的としたワクチンではなく、直接ウィルスを攻撃する(不活性化する)ものを考えるべきではないか。すなわち、気体でウィルスと同じ経路をたどり、彼等を攻撃する方法である。

 特に、致死率の高い、強毒性鳥インフルエンザウイルスのように、発症した時点で既に手遅れになっているウィルスは、体内に入ってきた瞬間をたたくことが重要だと思う。

 血液を通じて感染するウィルスは、体内でウィルスが増殖して、発熱・痛み・倦怠感・吐き気・下痢などの症状が出てこなければ対応できない。勿論、ワクチン接種という方法もあるが、ワクチンには有効期間(時間が経てば効果が減少する)があり、コロナのように数カ月に1度の割合で接種しなければ効果が持続しないものもある(有効なアジュバンドが開発されれば、期間や効果を向上できるが)。しかし、呼吸器官から侵入して呼吸器粘膜で増殖する、鳥インフルエンザウイルスやコロナウイルスの場合は、体内のウィルスを増殖する前に不活性化することが可能である。

 「うがい」がその一つだが、体内に入ってきたウィルスを完璧に除去することはできない。喉までが限界であり、その奥に入ってきたウィルスには対応できない。

 しかし、帰宅するたびに「(ウィルスを不活化する液剤を)気化して吸い込む」ことができれば、体内に入ってきたウィルスを、増殖する前に不活性化できる筈である。気化した液剤は肺の中まで入ってくるのだから完璧である。

 その為には、ウィルスを完璧に不活性化する、人体に悪影響のない液剤(飲んでも、目に入っても大丈夫な液剤)が必要である。
 
※ウィルス対策(1)は3月7日(月)に掲載。

横尾宣政

分離型ワラント債の活用       横尾宣政

| 未分類 | 2022年5月09日 |

分離型ワラント債の活用       横尾宣政

 日本においてワラントのイメージは悪い。無価値になって投資した資金全てをなくしてしまう商品と思われているようだ。その原因は、ワラントを勧めた営業マンと、ワラントを購入した顧客の双方が、ワラントを理解していなかったことにある。

 私自身、久し振りに支店に転勤した時にそのことを痛感した。ワラントについて後輩達に質問した私は、彼等が殆ど理解していないことを知って驚いた。慌ててワラント購入者数十人を訪問すると、全員がワラントの商品性を理解しないまま購入していたことが分かった。

 上場会社のワラント債を引き受ける立場あった事業法人部員はワラントの商品性を十分理解しており、当然、支店の営業マンも理解しているものと思い込んでいたが、支店を統括していた役員や社員には、そのような知識はなかったのだ。

 プラザ合意の後に、トリプルメリット(円高・金利安・原油安)相場と湾岸開発(東京湾)相場で株価が急騰し、ドル円スワップを利用したドル建ワラント債の発行コストがマイナスになるという異常な状況が起きた。その為、ドル建ワラント債の発行が急増し、その結果、営業マンが商品を理解する前に、新発ワラント(ワラント部分)が大量に国内支店に配られたのである。それらのワラントが短期間で大きな利益を生んだ為に、一挙にワラント・ブームが起こり市場売買が始まった。発行市場に携わっていた社員以外ワラントを理解していなかったのは、そのような理由があったのだ。当然、他の証券会社も同様だった筈だ。その為にワラントの被害者が大量に出て、大蔵省を含め、世間の風潮が「ワラント悪役説」一色になったのである。

 国内第一号のワラント債を発行する時、ワラント部分の価値をどのようにするかに困った大蔵省は、野村證券に意見を求めてきた。引受部(ファイナンスの事務作業部隊)から依頼された私は、ブラック・ショールズ・モデルの資料を作っても無駄だと思い、「連立n元m次方程式」を使った分かり易い資料を作って大蔵省に提出した。当時の大蔵省はワラントについてあまり理解していなかったようである。

 ワラントは、商品性を理解して活用すれば、株より遥かに投資効率が良く、株で投資するよりリスクを低くできる。しかし、営業マンがワラントの知識を身に付ける前に株式市場が崩壊し、ワラント価値はゼロになってしまった。

 ワラントが有効的に使えるのは「いつ暴落するか分からない」「いつ高騰するか分からない」というような曖昧な状態の時である。すなわち、今のように「ウクライナ問題で先の相場が分からない」というような時に力を発揮するのがワラントである。ところが、分離型ワラント債は殆ど発行されていない。

 2011年に「個別株オプション」が解禁されたが、2022年の段階で、殆どの銘柄において取引は成立されておらず、取り扱う証券会社も殆ど存在していない。分離型ワラント債であれば、証券会社と関係なく償還期限まで存在は保障されている(行使された分は減少するが)。

 今現在、分離型ワラント債が発効されていたら、投資リスクを限定したエクイティ投資が行えた筈であり、仮に、ウクライナ問題が1~2年続いたとしても、株式市場が回復するまでじっくり保有することができる。

 投資家だけでなく、エレクトロニクス産業などの復活にも貢献できたと思う。

 1980年代後半、ワラントバリューの高さとドル円スワップを利用してマイナスコストのワラント債を発行した多くの企業がプラザ合意の逆風を乗り切った。その時のように、日本の超低金利を利用した円建ての分離型ワラント債を発行すれば、当時に近いコストで発行できる筈である。更に、ワラントバリューは低いだろうから、購入する投資家も大きな利益を得て、発行企業と投資家に「ウイン-ウイン」の関係ができる筈である。

 「ワラント債の発行を求める」投資家の声を上げることによって、上場企業やマーケットを活性化する。すなわち、投資家発の有価証券市場を形成する時代を考えるべきではないか。

 先日、民放の番組に出演した政治家が、「為替に合わせて、伸びる産業が出てくる」という無責任な発言をしていた。従来からの民間頼みのスタンスで満足している政治家に任せていて良いのだろうか。

 円高で生産拠点を海外に移した自動車産業が、国内に生産拠点を戻すことはないだろうし、国内には、いくらでも供給してくれるかつての半導体産業は残っていない。

 為替に関係なく、かつて強かった産業を復活させることが第一であり、それを投資家の力で行っていく。今が最後のチャンスなのかもしれない。

横尾宣政