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■闇株新聞はThe Stray Timesに変わりました。■

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吉本興業とは「化け物」のような会社である。

| 個別企業編 | 2019年7月26日 |

 吉本興業と所属タレント(お笑い芸人が多い)との「いざこざ」が連日報道を賑わせているが、それぞれの言動についてはあまり興味がないので改めて解説はしない。

 ただ考えれば考えるほど、吉本興業とは「化け物」のような会社であると感じる。

 なぜ「化け物」のような会社なのか?を順番に説明していきたい。また現在の正式社名は吉本興業ホールディングスであるが吉本興業で統一する。

 吉本興業の原型は100年以上も前の1912年に創業した、お笑い芸人のマネジメント会社である。そして現在も業界最大手の総合芸能マネジメント会社である。創業者は吉本吉兵衛、実質創業者はその妻の吉本せい、次いでせいの弟の林庄之助と続く。つまり吉本家、林家が吉本興業の創業家であるが、現在はほとんど関係が切れてしまっている。
 
 つまり現在の吉本興業には創業家の人物がいない。創業家がいないということは、創業から脈々と受け継がれてきた企業文化のようなもの途切れており、会社が1つにまとまることもない。つまり「背骨がない巨大動物」が芸能界を徘徊しているようなもので、ここが最初のポイントである。

 次に吉本興業は1961年から株式を東京証券取引所に上場させていたが、2010年2月に自ら上場を廃止している。当時の記録によると上場廃止直前には1万6000人(社)もの一般株主がいたようである。

 普通、上場企業が株式を上場廃止とするためには、経営陣やファンドなどが巨額資金を調達して、一般株主から「かなりのプレミアム」をつけてすべての株式を買い取る必要がある。つまり上場廃止となったその日から外部負債を返済するために厳しいリストラが必要となり、経営者は常にカネの心配をしなければならない。

 その一方で、一般般株主を含む株式市場から批判されたり監視されたりすることもなくなり、思い切った経営ができるはずである。

 ところが当時の吉本興業は、「うるさい」一般株主の株式を、「身内」であるテレビ局、電通、なぜかソフトバンクの子会社など32社がすべて買い取り、非上場会社となった。その時の中心となった人物は、なぜかソニー元社長・会長の出井伸之氏であった。

 上場会社は決算内容や日々企業活動を一切外部に発信する必要がなく、何よりも「最近うるさくなった」コンプライアンス重視とか、反社会勢力との関係とか、最低賃金とか、ブラック企業というイメージなど、誰にも批判されることがない。

 本来はその経営内容をチェックしなければならない32社の「身内」株主は、巨額資金を提供しておきながら吉本興業に対しては何も言えず、「持ちつ持たれつ」の関係を維持していることになる。

「金を出した者が口を出す」という株式市場のイロハが全く機能していないことになり、吉本興業は最初のポイントで書いたように創業者もいないため、たまたま「何かの拍子に」経営トップとなった人物が、「金の心配」もせずにコンプライアンス重視も、反社会勢力との関係も、最低賃金も、ブラック企業というイメージも全く気にせず、「わがもの顔」で経営していることになる。

 斜陽産業ならともかく、お笑い芸能という「それなりの大きな業界」で、こういう「化け物」のような会社ができてしまったことになる。これが2つ目のポイントである。

 わざわざ繰り返すまでもないが、芸能や興行関係では昔から反社会勢力が牛耳っており、そこに誕生した吉本興業という「化け物」のような会社が、いわば堂々と反社会勢力との関係を維持し、そこへ本来はその経営を監視すべき「株主」でもあるテレビ局などが陰に隠れ、利権を「分け合っている」構造にしか見えない」。

 吉本興業が上場廃止となった2010年2月から1年半後の2011年8月、大物所属タレントの島田紳助氏が「反社会勢力と親密な交際」を理由に突然に引退を表明するが、吉本興業がその時点でもまだ上場会社であったなら、さすがに大問題となっていたはずである。

 偶然かもしれないが、芸能界とテレビ業界が結託して吉本興業を上場廃止とし(テレビ局などがすべて資金の面倒を見た)、非上場会社会社となった吉本興業が代表して反社会勢力との関係を維持して、芸能界やテレビ局が共存しているともいえる。これが3つめの問題。

 つまり吉本興業とは、背骨がなく、全く資金なしで上場を廃止して勝手気ままな経営を続け、堂々と反社会性量との関係を維持して「株主」でもあるテレビ局などを逆に支配する「化け物」のような会社となる。

 ここまで書くと電通も似たようなものではないか?といわれそうであるが、電通は「まだ」上場会社であるため、従って新入社員の過労自殺などが社会問題となってしまった。

 電通もそれほど遠くない時期に「また同じような業界が資金を丸抱えする株式の非上場化」が行われるはずである。

2019年7月26日

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